Kotaro_pumeru

自分のための備忘録みたいなもんです。

仙丈ケ岳登山(植生メモ)

2年ぶりに仙丈ケ岳に登った。

登山口である北沢峠が既に亜高山帯であるため、登り始めからいきなり亜高山帯植生が楽しめる。

 

北沢峠付近~序盤は、シラビソ類に交じって、オガラバナやミネカエデがみられる。ネコシデもいた。

標高が上がるにつれて、これらの広葉樹種は数を少なくし、代わりにナナカマド類が増える印象。ナナカマド類の見分け方は整理がついておらず、登山の度に混乱してしまう。標高的にはナナカマド、タカネナナカマド、ウラジロナナカマドのいずれかであることは間違いない。

葉先があまり尖らず丸みがある点で、ウラジロナナカマドはナンキンナナカマドと似ている。しかしナンキンナナカマドは中間温帯に分布する種であり、分布域が明らかに異なる。また、ナンキンナナカマドは先端の小葉ほど大きく基部の小葉は小さい。

ウラジロナナカマド

一方、ナナカマドとタカネナナカマドは小葉の先がよく尖る点で共通している。ただし、ナナカマドは小葉が6∼7対であるのに対し、タカネナナカマドは小葉が普通4対と少ない。また、小葉の形がずんぐりしており、光沢が強い点でナナカマドと見分けられる。

 

ナナカマド類が出てきたあたりには、下層ではコヨウラクツツジやアクシバ、ウスノキなどのツツジ類がいた。

さらに登るとダケカンバ林に変わり、その樹高も標高とともに低くなる。森林限界付近からはハイマツやミヤマハンノキが急増した。

森林限界以降は木本植物というより、高山の草本植物がメインだろう。しかし、草本はまるで分らない私である。あとから調べたところ、

イワギキョウ

イワギキョウ | 南アルプスNET|南アルプス市芦安山岳館

トウヤクリンドウ

トウヤクリンドウ | 南アルプスNET|南アルプス市芦安山岳館

タカネツメクサ

タカネツメクサ | 南アルプスNET|南アルプス市芦安山岳館

イブキジャコウソウ

イブキジャコウソウ | 南アルプスNET|南アルプス市芦安山岳館

などが花を咲かせていた。

 

今回の登山の一番の収穫は、シラビソの葉はかなり変異が大きいことに気づけたことだろう。コメツガかなと思ったものが、よく見ると実はシラビソであることが何度もあった。枝の裏を見て葉の付き方が吸盤状か(モミ属)、葉沈の膨らみがあるか(ツガ属)を確認すれば、簡単に同定できるのだがね。

シラビソ(上) 下はオオシラビソかも

あと、シラビソとオオシラビソって分布(オオシラビソは日本海側に多い)とか、葉の多さ(シラビソは葉の間から枝がよく見えるが、オオシラビソは枝の上側に葉が伏すようにつき枝がよく見えない)くらいの区別点しかないと思っていた。しかし、どうやら一年枝の毛と香りも区別ポイントになるらしい。シラビソは灰褐色の短毛が生えるが、オオシラビソは赤褐色の短毛が密生し、葉は柑橘系の香りがする。次は必ず確認せねば…。